不安なときに

あなたは何を不安に思っているんだろう。
誰かに愛してほしいのに。
誰かに認めてほしいのに。
誰かにわたしを理解してもらいたいのに。
それが得られない。だから不安になっているのかな?
あなたがそんなふうに不安に感じているとき、あなたは、その不安の「気分を大事」にしてしまっている。
それでいて、その不安をばくぜんと感じているだけで、それがどこからやってくるのか、あなたはきっと分からないでいると思うんだ。
でも、あなたのその不安は、決して、ばくぜんとして実体のつかめないものではないんだよ。

「思考が感情をつくる」って知ってる?
知らなかったら、覚えておいてほしい。
あなたの心が揺れたとき、あなたは頭の中で、かならず何かをつぶやいている。
私は愛されているんだろうか。
嫌われたらどうしよう。
冷たくされたらどうしよう。それが怖い。
自分の気持ちを言っても、どうせ否定されるだけだから。
相手の気持ちを確かめて、嫌いだって言われたら傷ついてしまう。
自分の気持ちを伝えても、相手がそれを受け入れてくれなかったら傷ついてしまう。
などなど・・・。

こんなふうに、あなたは頭の中で、未来に起きるできごとを勝手に想像してる。それも否定的に。
そんな頭の中のつぶやきが、あなたを不安にしていると、気づいてるかなあ。
もう一度、前に並べた文章を読んでつぶやいてみて。
だんだん、いやな気分になってくるでしょう。不安になってくるでしょう。

もし、あなたがこんなことしたら嫌われるんじゃないか、こんなこと言ったら否定されるんじゃないか。笑われるんじゃないか。
そう恐れて、頭の中で同じことを何度も考えては不安にかれているとしたら、
その不安を解消させるには、どうしたらいいと思う?
ほんとうは、簡単なんだ。
それは、その不安を、言葉に出して、相手に表現してみる。
これだけ。
これだけで、不安な気持ちが消えるってほんとう?
ほんとう。

たとえば、あまり何度も電話をしたら嫌われるんじゃないかと恐れているあなた、
「あなたの声が聞きたいから、あなたが好きだから、何度も電話してしまうけど、こんなふうに電話しても構わない?」
もしあなたが恋人に、そう素直に打ち明けられたら、あなたはその恋人を嫌いになってしまう? そうじゃないよね。
「どうせ聞いてもらえないし、否定されるだけだからと諦めてしまっていたから、黙っていたけど、もうちょっと怒らないで、わたしの話を聞いてくれないかなあ」
そう相手から言われたら、あなたは、相手の話を聞く気持ちになるんじゃない。
だったら、あなたのその不安な気持ちを、相手に、すなおに言葉で伝えてみようよ。