問題解決能力を育てるために

「なかなか経済的にも(^_^;)」で、カウセリングを受けることがで
きない人たちが、すぐにトレーニングできるのは、
「具体的なものの捉え方、見方」
 です。

 もしあなたが問題や悩みを抱えているとして、その問題が、
「どこから解決していいか解らない」
「漠然としていて捉えようがない」
 というふうに感じられているとしたら、あなたは、物事を「具体的
に見る」習慣が身に付いていないはずです。

 問題解決するには、まず「具体的な出来事」を把握する能力を育て
ることが大事です。
 これは、家庭でも、職場でも、親子でも恋愛でも夫婦でも人間関係
でも仕事関係でも、すべてに通じることです。

 この能力が育っていないと、どこに問題があるかが、さっぱりと見
えてこないでしょう。まして「他者中心」で「人の言動ばかり気にし
ている」のでは、悩みが増えるばかりです。

 そのレッスンとして、
 あなたの生活の一場面を思い出してください。
 できれば、自分の感情に気づくレッスンも兼ねて、喜怒哀楽など
「あなたの感情」が動いたとき、その場面、状況を、具体的に把握す
る練習をします。

 例えば、休日の朝、私がベッドの上で眠っていると、電話が掛かっ
てきた。
 私は、まだ眠い気分で時計を見たら、まだ8時だった。
「もっと、眠っていたいのに、誰なんだ」
 と考えつつ電話をとった。
 私は、不機嫌な声で、
「はい」
 と言った。すると、電話の相手は友達だった。
 友達は、いきなり、
「どうして来ないんだよ」
 と怒った口調で言った。
「えっ、何だっけ」
 と寝ぼけ眼で応えると、
「今日、〇〇に行くんだろうッ」
 そう言われて一気に目が醒めて、跳ね起きたとき、ベッドの角に頭
をぶつけてしまった。

 というふうに、
 どんな光景か。どんな会話をしたか。「相手、私」はどういう態度、
表情か。どんな気持ちだったのか。
 具体的な場面を、映画の映像を追っかけるように思い浮かべます。

 それができたら、次に、その場面を、ラジオ放送するように、言葉
で描写していきます。セリフもそのまま、言えるようにしましょう。

 もし、言葉で描写するのが難しいのであれば、「この場面描写」の
ように、文章にしてみることです。
 それを見ながら、言葉で喋る練習をしましょう。

 問題解決には、この「具体的場面の描写」能力が不可欠です。