マイナス環境の中にいるとき(10)

最初のテーマに戻りますが、「マイナス環境」の中でどうするか。
 まず、そこに居るかどうかを決めます。
 それが決められないのなら、それを決めるために、例えば3カ月間
などと、期間限定で「できるところから、行動して」みましょう。

 限定するというのが大事です。
 これもまた、自分のパターンを変える方法の一つです。

 3カ月間「できるところから行動する」が、これまでのあなたと違っ
た言動パターンを育てるレッスンとなるでしょう。

 それには、勿論、繰り返し言ってきたように「具体性」が重要です。
 自分中心でなければ、この具体性に気づきません。
 
 それはさておき、その3カ月の間で、あなたの言動パターンが微妙
に変われば、あなたの環境や状況も微妙に変化しています。
 まず何よりも、あなたの意識が変化します。と同時に、決断力、意
志、自信が知らずのうちに育ちます。

 そのために、おのずと結論が出るのです。

 こんなふうに、「できるところ」から、自分の言動パターンを変え
る努力をしていけば、「風が吹けば桶屋が儲かる」という譬えにある
ような連鎖が起こるのです。

 もし、それでも決められなければ、「さらに3カ月間」と限定して
もいいのです。

 そういう意味では「マイナス環境」というのは、自分を育てる環境
と言うことができるでしょう。
 
「プラス環境であれば、もっと自分が伸びるのに」

 いいえそうではありません。
 仮にあなたがプラス環境からスタートしたとしても、あなたの言動
パターンがマイナスであれば、プラス環境はやがてマイナス環境に転
じるでしょう。

 そのマイナス環境の中でどうするか。
 そこに居たほうがいいかどうか。
 それよりも、
「そこに居るあなたの居方」を育てることのほうが、はるかに重要な
のです。

 さらにまた、この発想そのものが、あなたの言動パターンを変える
発想の一つともいえるでしょう。
 この発想をするだけで、
「その環境と向き合おう」
「できるところから、改善していこう」
「その環境の中で、自分を育てよう」
 こんな気持ちになるのではないでしょうか。

 私としてはちょっと、消化不良の感もあります。けれども、どんど
ん広がっていくと、収拾がつかなくなり、どこで終わっていいかメド
が立たなくなるような気分になってしまいました。メルマガは気楽に
書きたい面もあるので、このシリーズは、今回で終わりにさせていた
だきます。

※次回、「マイナス環境でどうするか」の一例を述べさせていただきます。

(マイナス環境の中での具体的な対応策を述べるときりがありません
 が、その方法は、「自己解決能力を育てる方法」の小冊子や、PHP
 の「短所を長所に変える話し方」にも書いていますので参考にして
 ください。)