行動というのは思考では処理できない(5)
実は無意識は、そうやって「自分の心を守っている」のだ。
無意識は、自分の心の安全を優先する。
自分の生命を生かすことを考える。
だから、動けないときは、「動きたくないんだ」だから「動くのはやめよう」と、“意志”をもってそれを受け入れたほうがいい。
(前前回、こんな話をした。)
そうすることを自分に許す。
そうすることを、自分が認める。
これは、「自分自身を愛してあげる」ということだ。
自分を愛さないで、思考で自分を縛ったり、思考で自分を無理やり動かそうとする。
これはひどく、自分自身を侮辱していることになる。自分を粗末に扱っていることになる。
ところで、こんな質問をされたことがある。
「いまの自分の気持ちが、ほんとうの気持ちなのか、思考によって作り出された感情なのかが、わからなくなるんです」
例えば、
「私は〇〇をしたくない。けれども、みんなのことを思って(それも心からの思いやりで)、それを“したい”と思ったら、どちらのほうを優先させればいいんでしょうか」
こんな場合は、だいたい、最初に思ったことのほうが、自分の気持ちに合っている。
「でも、〇〇をしたら不満を言いたくなりますが、〇〇をしなかったらしなかったで、みんなのことが気になって、どっちを選んでも、苦しくなるんです」
それは、はっきりいえば、「自分の気持ちを大事にする。自分の意志を優先させる」ことに、自分自身が、心をからOKを出していないからである。
こんな経験があるとしたら、むしろ、いっそう、自分がそうすることにOKを出すレッスンが不可欠であるだろう。(つづく)