自分中心と他者中心の違いを実感する

[例1]
【他者中心】 
 休日に、女は、二人で出掛けたい。
女「ねえ、久しぶりに出掛けない?」
男「ああ、どこにいこうか……」
 (ほんとうは、疲れていて、出掛けたくない。)
 女は、気乗りしない男の反応に、「私は、愛されてないんじゃないだろうか」と自信をなくす。
 男は、自己表現の方法を知らないために、気まずさを覚えながらも、気のない素振りや態度や表情で「行かない」を自己主張する。
 女は、そんな気持ちで出掛けても、出掛けなくても、不満を抱く。
 そして、その不満を、我慢できずに、別の場面で男にぶつける。
 男もまた、それに反応して、互いに感情的になって争う。

【自分中心】 
 休日に、女は、二人で出掛けたい。
女「ねえ、久しぶりに出掛けない?」
男「ああ、そうだなあ。最近、出掛けてないね。
  今日は、疲れてるから、どうしようかなあ……」
 男は、女の気持ちが理解できると同時に、自分の気持ちも素直に言える。
女「散歩、するだけでいいんだ」
男「じゃあ、昼までのんびりして、午後からちょっと出掛けようか」
 (女がほんとうに欲しかったのは、二人の時間だった。)
 女は、男に悪いと思う気持ちと、自分の感謝の気持ちの両方を伝えることができる。
女「疲れているのに、引っ張り出して、悪かったね。でも、久しぶりだから、私はうれしいな。ありがとう」

[例2]
【他者中心】
「どうして、あの人は、あんなことばかり言うんだろう。いつもあの人はそうなんだ」
 と相手の非常識や不誠実を、心の中で非難したり責めたり、
「相手だって、そんなに悪気がなかったのだから」
 などと相手を擁護したりと、まるで独り相撲をとりながら、その問題をやり過ごそうとする。むろん心の中はどんよりと、くすぶったままである。

【自分中心】 
「こんな気持ちをずっと引きずってるのは、嫌だから、自分の問題として、私の気持ちを解消するために、自分のほうから働きかけてみよう」
 というふうに、相手より、自分のほうに焦点が当たる。
 自分中心は、「私自身が、できるだけ、マイナス感情を引きずらないほうがいい」という発想をします。
 「意識の法則」からいえば、自分が実感していることが、実現化します。
 マイナス感情を抱き、それを引きずりながら実感するということは、未来に向けて「マイナスの現象」を引き起こす種を撒いていることになるからです。

※「すぐ変る即効性ワーク」のうちの1章では、こんなふうに「他者中心」「自分中心」の感覚(意識)の違いを、徹底的に体感し、そのセミナー受講そのものが、未来に向けて「プラスの現象」を引き起こす種を撒くことになります。