同じパターンで悩んでいる(2)
前号で長々と述べたのは、それが自分にとってどんなに不都合なものであっても、自分が”長年の経験の中から培ってきたパターン”なのだから、それで悩むのは、当たり前だということを言いたかったからである。
そもそも、そんな悩みを、まったく無くそうとするのは、間違っている。
ましてや、
「また、同じパターンで悩んでしまった。もう、全然、変わらない」
と嘆くことはない。
なぜなら、同じパターンで悩むのは当たり前だからだ。
まず、自分が「同じパターンで悩んでいる」ことに気づいてほしい。
気づかなければ、変えようがない。
ただし、気づいたからといって、それを「すぐに解消しよう」と思うのも無理である。
むしろ、そう思ってしまう人ほど、変わらない。
その人は、その「すぐに解消しよう」と発想してしまう。それが「間違った思考のパターン」だということになるから。
いま、そのパターンで悩んでいるとしたら、過去にもたくさん、その同じパターンで悩んできているはずである。
その過去の傷みが、自分の中に蓄積している。
それをすぐに、捨ててしまえると思っている発想も、間違っている。
例えば、その悩みから生じた負のエネルギーをひとつの塵(ちり)だとイメージしてほしい。
それこそA、B、C、D、E、F、G……。
現実に目に見えている悩みは、氷山の一角だ。その下には、同じパターンで傷ついた無数の塵(傷)が、大きな塊となって潜っている。
仮にあなたが、いま、その悩みに対してうまく処理できたとしたら、それで、過去の似たような場面での悩みが一つ消去できる。
また、別の場面で、うまく対処できる。すると、過去の似たような場面が消去できる。
そうやって、たくさんの傷みを一個一個解消していく、ということであれば、いろんな場面で、同じパターンの悩みが起こって、それを対処しようと努力することは、決して無駄ではない。
それが自分を愛していることになるのだから、繰り返しても当たり前である。
だから、同じパターンの中で、ちょっとできたところ、1パーセント変わったところに、気づいてほしいのだ。
つまりは、それは、自分を愛するためのトレーニングである。
「対処するためのスキル」は、トレーニングしなければ、身につかない。
だから「即効性ワーク」や「自分中心セミナー」を学んだ人が相談するのは、単に、講師つきの実践トレーニングしているのだと思ってほしい。
はっきりと言うと、自分中心心理学の価値がどれほど実感できるかどうかは、自分自身にかかっている。
その人の意識レベルによって、その質の高さも異なる。
繰り返すこと、実践することで、自分中心心理学のテキストの内容の質の高さと、その有効性、実用性が、納得できる。
大きなパターンは、そうやって繰り返しの中で改善されていくものではなかろうか。
(※ついでに、もう一押し、させていただきたい。
受講された方々は、テキストを絶対に捨てないでほしい。
他の、どんなセミナーを受けてもいいだろう。
あるいは何十万、百万単位の〇〇を購入するのもいいだろう。
何を信じようが、それでも、結局は、即効ワーク、自分中心セミナーで学んだことに行き着く。
すでに人生を根底から変えるものを手に入れているのだから、目移りしながらでもいいから、日常の中で、テキストの内容を実践できれば、その価値は、計り知れない。)(終わり)