犠牲者の損する犠牲癖(1)

お金も健康も、生命の源である。

 脳幹タイプは、生命が基本となるので、健康に関することや、儲けることに長けている。

 世の中は、脳幹社会とも言えるので、脳幹タイプのほうが、お金儲けに関しては、うまいだろう。

 それはそれで、結構なことである。

 この健康とお金が結び付くと、脳幹タイプは、めっぽう強い。
 だから脳幹タイプは、健康と結び付いた物品販売や、肉体を扱う仕事が適職といえるだろう。

 人とのコミュケーションでも、脳幹タイプは、贈り物やお土産など、“物”の遣い方も非常にうまい。
 明らかに、人に対する、この“物”の遣い方と、儲け方とは相関関係がある。
 脳幹と感情脳がミックスされたタイプだといっそう、“物”を介するタイミングが、心憎いばかりにうまい。

 ところが、この脳幹タイプに犠牲者タイプが加わると、事情が違ってくる。

 脳幹タイプは特に、支配・被支配の関係になりやすい。

 動物は、苛酷な環境で「生命を維持する」に、群れて守り合う。
 脳幹は、そんな役割の脳である。
 
 もともと脳幹タイプは、支配関係をめざす。
 犠牲者タイプは、依存性が強い。

 この脳幹タイプに犠牲者タイプが加わると、“物”で自分を守ってもらおうとする。

 こんなタイプの人が偽宗教にはまると、とんでもないことになる。

 言うまでもなく、自分を犠牲にしてまで、“物納”“金納”しようとする。
 脳幹タイプは恐怖に極端に弱い。

 脳幹は生命の危機を感じる領域であるために、「勝つか負けるか」の反応をしがちである。

 ところが犠牲者は、すでに負けている。

 だから、「地獄に落ちるぞ!」「災難に遭うぞ!」「命が危ない」などと脅しをかけられると、その恐怖から、いっそうはまってしまうだろう。

 感情を抑えていると、いっそう、そんな罠に陥る。(つづく)