言葉が人生を創る

 あなたが感じていることが、相手に伝わります。
 相手がそうするのではなく、あなたがそうさせているのかも知れません。

 例えば、あなたが、
「可哀想だから、可哀想だから」
 という気持ちで相手を見ていると、その意識が相手に伝わります。
「心配だから、心配だから」
 そんな気持ちでいると、その意識が相手に伝わります。

 同様に、あなたが相手に対して、絶望的な気持ちを感じていれば、それが相手に伝わります。

 もしあなたが、そんな意識を相手に抱きながら、言葉を発するとしたら、言葉の中にその意識を包み込んで、相手に届けます。

 それを受け取った相手は、その言葉をどんなメッセージとして受け取ると思いますか。

 あなたに可哀想だと思われた相手は、「可哀想な人」になっていくでしょう。つまり「私は、惨めな人間だ。哀れな人間だ」と思い込みはじめるでしょう。世界で最も哀れな人間だと思うかも知れません。

 「心配」という小包を受け取った相手は、絶えず「心配な人」になっていくでしょう。
「私は、人に心配させてしまうほど、無力な人間だ。実際に、何をやっても自信がない。相手に方法を教えてもらっても、自信をもってすることができない」
 と思い込みはじめるでしょう。自分は世界一、無力で価値のない人間だと思うかも知れません。

 同様に、「絶望」という小包を受け取った相手は、「生きることそのものに希望を見出せない私」になっていくかも知れません。「生きていて何の意味があるんだ」と思うでしょう。

 あなたがどんな言葉を相手に送っているか?

 それは、あなたが、自分を“感じれば”わかります。

 あなたが相手に対して「否定的な気持ち」で言葉を発すれば、その言葉の響きの中に「否定的な気持ち」が包まれます。だからその響きを受け取った相手は、「自分が否定されている」と感じるでしょう。

 あなたが感じたままに発するその言葉が、相手に伝わるのです。

 言葉の響きはエネルギーです。
 しかも言葉の響き(エネルギー)は、相手にそれが届くだけでなく、あなた自身にも向かいます。

 つまり、その言葉は、自分に向かって言っている言葉なのです。
 あなたが相手に対して「くそったれッ」と言っていれば、それは自分に向かって言っている言葉となります。
 あなたが相手に対して「ありがとう」と言っていれば、それはあなたが自分に「ありがとう」と言っているのです。

 その言葉が、あなたの人生を創っていきます。
 だから「自分表現」が大事なのです。