それをしているときの実感  3

 話をもとに戻しますと、もちろん、“急場しのぎ”をしてはいけない、と言っているわけではありません。
 必要な場合もあるでしょう。
 けれども、“急場しのぎ”に意識が集中してしまうと、常に急場しのぎの動きをしていまいます。その急場しのぎに、時間を奪われて、そこから脱出することができないのです。
 むろん、“急場しのぎ”にしたくなくても、“焦り”のほうに焦点が当たって、それを何とかしようとすればするほど、“焦り”が実現するような選択をしていって、そこから抜け出すことができなくなってしまいます。
 
 だからこそ、こんなときは、「自分の意識から整える」です。
 意識が整えば、違った選択肢が見えてきます。

 焦る場合は、それを諦める。
 「すぐには、形にならないんだ」と諦められれば、その焦りから、いったん、離れることができます。
 焦りから離れることができれば、「覚悟」できます。

 例えば、そのとき、逼迫した生活をしていても、諦める。それを“急場しのぎ”で乗り切ろうとしない。お金がなくても、それを急場しのぎのお金をつくろうとしないで、“ない”ことを覚悟する。
 そこからはじまります。

 そんな覚悟ができれば、時間をかけて、爪に火をともしながらも、長期的、計画的な企画を練ることができるでしょう。
 その長期的、計画的な企画を、少しずつ形にしていくために、精力を傾ける。それが「継続的な収入を生む商材や商品」となっていくのです。
 さらにまた、その姿勢が、資産を生む意識となっていくのです。 (おわり)