“食”にもライフスタイルが顕れている

 私たちが自覚しているかどうかに関わらず、私たちは、その基本に人生の「ひな形」を造っています。
 その「ひな形」を土台にして、小さな場面も大きな場面もフラクタルに展開しています。(正確には、自分が展開させている。つまり、“自分が創って”いるといえるでしょう。)

 例えばお金の儲け方、人間関係での関わり方、仕事のやり方や進め方も、ひな形通りに動いています。「自分中心」を実践するとすぐに効果があると実感できるのは、「ひな形」であるその土台に肉薄するからです。

 前回も話題にしたように、お金の循環、血液の循環、人間関係の循環、人生の循環がすべて似通っているのは、「ひな形」を土台にしているからなのです。

 この「ひな形」というのは、意識です。
 自分の「意識」が土台になって、それが形になっていく、ということなのです。

 それは「食べ方」にも顕れています。

 例えばあなたが絶えず“飢餓感”を感じていれば、料理の食べ方もガツガツ、掻き込むように食べるでしょう。食べ物であれば何でもいい。食べられさえすればいい。おごってもらうときは、このときとばかりに、満腹していても尚、掻き込むかも知れません。

 けれどもそうやって食べているとき、心から「おいしい」という実感するよりも、
「これを、いま食べておかないと、いつ、食べられるかわからない」
 といった感覚を抱きながら食べているとしたら、どうでしょうか。

 お腹は満腹していながら、心の中で相変わらず「飢餓感」を抱いていれば、絶えず飢餓感を覚えるような食生活を築いていくでしょう。
 
 この「飢餓感」が、お金と結びつくと、どうなると思いますか。
 仮にお金があっても、その「飢餓感」を満たすために、どんどん、物を買いたくなるでしょう。もちろんそれでもその「飢餓感」が満たされるわけではありません。

 さらに、「それを買った」ことで、自分を責めていたり後悔したり、罪悪感を抱いていれば、そうすることでいっそう、その「飢餓感」は大きくなっていきます。

 というふうに、どんな場面であっても、自分にある「ひな形」通りの自分をやっています。
 
 では、どうすれば、この「飢餓感」を変えることができるでしょうか。
 それは、簡単ですね。
 ちゃんと、食事をしているときに、満たされた感覚を味わって食べればいいということです。それで“飢餓感”の分量が減っていくということです。
 
 気づいてほしいのは、こんな小さな感覚が、現実に大きな影響を与えているということです。