活路の開き方 2

 そうやって会社での「イヤ」を減らしていく行動が、会社を辞めるかどうかの決断力を育てていきます。
 その決断力が、自分の未来へとつながる活路を開く原動力となるのです。

 前回の話だけでは、具体的なことが書いてないので、まだ、その「イヤ」を、「どういうふうに解決していけば、いいかということについては、わからない」
 という人がいるのではないでしょう。

 それには、どうしても、自分の感情や気持ちに気づく必要があります。

「もう、こんな会社はイヤだ」と、追い詰められた気持ちになってしまうというのは、日々の自分の感情に気づいていないからです。

 日々の小さな場面での「イヤ」に気づけば、それを解消するために、自分の気持ちを満たすための方法を探せばいいだけです。

 けれども、気づいていなければ、自分の気持ちを満たすことができません。

 また、他者中心の人は、自分を満たすより、
「相手のニーズに答えなければならない。周囲が円満で納得するものでなければ、ならない。波風を立ててはいけない。みんなが認めてくれないと実行できない」
 等々、周囲のほうに焦点を当てて、周囲の満足から始めようとしてしまいがちです。

 この他者中心的な発想は、間違っていたのだと、心から、自覚してほしいものです。

 どうして間違っていたのか。
 それは、自分の過去を振り返って、チェックしてみればわかるでしょう。
 生き証人というべき人が、周囲にいます。
 それは親です。

 親が幸せか不幸か。
 どんなふうに幸せか。どんなふうに不幸か。

 それをチェックしてみれば、納得できるのではないでしょうか。

 他者を満足させるためではなくて、
「自分の満足のために、どうすればいいか」
 という「自分中心的な発想」のほうが、適切です。 (おわり)