意識の大きなうねり(1) 

「意識が形になる」とは、常々言っていることです。
 私はカウンセリング業務に20数年携わっていますが、さまざまなケースのご相談を受けるたびに、出来事は、まず、意識のほうが先にあって、形(物質的な現実)は後からついてくるのだと実感する毎日です。

 例えば自分を罰する意識があると、こんなことが起こったとき、どんな形で自分を罰するか。
 被害意識や犠牲者意識が強いと、どんな出来事で被害に遭ったり犠牲になったりしてしまうのか。

 自分の意識を探れば、未来に何が起こるかが予測できます。
「自分中心心理学」というよりは、私自身が、そんな意識の世界を追求することに強い関心をもっています。

 もちろん、そんな意識を探っていくには、「自分中心」が不可欠です。
 自分中心でなければ、何が起こっているかが見えてきません。

 未来で何が起こるか?
 それを知るもっともシンプルな方法は、自分自身が、何に関心をもっているのか、何にこだわっているのか。
あるいは、日頃、
「自分が心の中で何を実感して呟いているか」
 それに気づくことです。

 さらに重要なのは、「その結果」どうなったか。

 私たちがいかに無自覚に、多くの言葉を呟いているか……。
 気づかずに、否定的な言葉も絶えず考えたり思考したりしています。
 そんな自分のつぶやきや実感が形になるとしたら、それを早めに知って手当してあげることで、これまで自分たちがそれぞれの人生で体験してきただろう諸々の過酷な出来事も、かなり早い段階で防ぐことができるでしょう。 (つづく)