意識の大きなうねり (2) 

 ごく最近の傾向は、かなり追い詰められた状況での相談が多くなっています。最初の頃は、症状や問題がかなり悪化した方々が増えたなあ、という感じ方をしていました。
 ところが、症状や問題がかなり悪化している場合でも、ものすごいスピードの速さで変わってしまう、ということにも驚かされます。

 もちろん、自著を読んで予約される方が多くなったのも、その理由の一つでしょう。

 良いもの悪いものが、あらゆることが、あらゆるものが、大きなうねりとなって、表出してきています。

 例えていうなら、年末の大掃除のようです。
 しかもその大掃除は、1年の大掃除ではなく、自分のこれまでの過去の大掃除だったり、家族全体の大掃除だったり、地域の大掃除だったり……。

 さらに拡げていけば、日本の社会全体の大掃除にあたるかも知れないし、地球レベルでの大掃除の時期になっているのかも知れません。

 地球規模で、ダイナミックに動いているようです。
 それを恐怖として受け止めるのか、新しい夜明けへの扉と受け止めるのか。
 いずれにしても、その前に、自分と向き合う出来事が、これからは、急速な形でやってくるでしょう。

 そこまで大げさに考えなくても、個々の方々が、自分を振り返ると、これまで生きてきた全ての結果が、いま、形として現れている、そんな眼でみると、納得するものがあるのではないでしょうか。

 これからは、自分を愛するという意味での“良い(状況の)人”は、ますます良くなっていくでしょう。
 自分を愛せない他者中心の“悪い(状況の)人”は、ますます悪くなっていくでしょう。
 こんなふうに、極端に二極化する時期になってきています。

 自分がどちらになるのか、それは「自分の思い」を点検してみればわかります。

「自分をどんどん悪くしていく」その最たるものは、罪悪感、被害者意識、犠牲者意識です。

 例えば、罪悪感が強ければ、無意識に罰するほうへと動きます。お金を得ても、得ることに罪悪感があれば、“無くす”という動きをしていくでしょう。

 被害者意識の中には、“敵”がいます。敵に負けているような意識でいるとしても、戦っていることには変わりありません。
 戦いの中に、豊かさは何もありません。

 犠牲者意識は、それがどんなに“美しいもの”と見えるものであっても、他者の犠牲になるのですから、幸せであってはならないと、自分に言っているようなものです。

 自分では適切にやっているつもりでも、それがもしかしたら、自分の思い込みなのかも知れません。何が正しいのか、悪いのか、これまでの概念や社会通念では計れないものもあるのです。

 だからこそ、「私が心と身体をホッと、楽にさせるために。自分を愛するために。自由にするために」という目標を、より自覚していただきたいものです。 (おわり)