毎日同じことの繰り返し

 昨日は「即効性ワーク」の講座だった。
 テキストの内容は同じだけれども、年々、自分がその講座の中で言っていることが変わってくる。
 私自身も成長していることに気づく。

 もっとも成長しているかどうかということを自覚してやっているわけではない。

 成長というよりも、諸々の講座をどれだけ自分が楽にできるか、楽しみながらやれるかということを意識したり、その中に新しい気づきや発見はないか、別の切り口はないか、斬新な表現方法はないかといったところに焦点を当ててやっている。

 ちょっと否定的な言い方をすれば、そこに焦点を当て、そこにやり甲斐や意欲を見出さないと、長時間拘束されているという気持ちだけが肥大していく。

 そのとき「毎回、同じことばかりの繰り返しかあ」というような意識で臨むと、その時間がつまらないもの、退屈なものと感じるだけでなく、その時間が延々とつづく苦痛の時間となってしまう。

 もし「毎日毎日、同じことの繰り返し」という意識で、そんな言葉をつぶやきながら毎日の生活を送っていると、その「毎日毎日、同じことの繰り返し」という実感を、毎日蓄積させていくことになる。

 もちろん肯定的な実感とは言えない。

 業績がなかなか伸びない、だんだん悪化していくという会社がある。
 それは、社員の多くがそんなつぶやきをしているからかも知れない。

 例えば、職場で「毎回毎回、つまらない」という意識で仕事に臨んでいたら、仕事の能率が下がる。
 やる気がないから、ミスや失敗が増える。
 責任を取りたくないために、責任のある仕事を嫌がる。
 忙しいことを嫌う。
 自分だけが働くのは損すると考える。

 というふうに、「会社が傾く」意識がそこに蔓延しているゆえに、実際に傾くような動きをしていく。

 ところが、ここが「意識」のすごいところだ。

 最初は、やる気がなくて業績が下がっていた。

 その関係がいったん成立すると、こんどは、その“やる気”のなさを基準にして、「業績が伸びない」ものを選択していくようになる。

 つまり状況が、「自分の設定した通りに動きはじめる」ということだ。

 だから、「毎日毎日、同じことの繰り返し」というような見方で、それがつまらないという実感をしていれば、そのつまらないという実感が、実際につまらない現実をつくっていくことになるのである。

 では、どうしたら、そんなつまらなさの流れを変えることができるか。

 一つは、先ず「いまやる気が出ているのか、いないのか」に気づくことである。

 例えば、家で“やる気がない自分”に気づいたとする。
 それは自分の感情を基準にすると、「やりたくない」ということだ。

 やりたくない。でも、しなければならない。
 そんな「しなければならない」という気持ちを抱きながら、無理にしていないかどうか。
 やる気がないときに、無理に自分に強制してそれをしようとすればするほど、やる気をなくしていくものだ。

 もしあなたが、そんな“やる気がない自分”に気づいたときは、その都度、しっかりと休息をとることである。

 身体がやすまれば、心もやすまる。

 その都度というのは、もっと小刻みに、ということだ。

 やる気のなさが蔓延している人は、「0か100」の発想をしていないだろうか。

 いま、座っていて、やる気がないと感じた。
 そのとき、我慢してつづけるか、ちょっと休憩をとってみるか。

 何かしようとしても、今日は、なかなかやる気が出ないと感じた。
 そんな場合は、丸一日、休みにする、というふうに。

 その都度、その都度、そうやって自分を大事にできれば、それがやる気を回復させていくことになる。