急げば幸せが待っている?

 いつも思うのですが、私たちはなぜか焦ってます。
 何を急いで焦っているのでしょうか。

 急いで行った先に、何があるのでしょうか。
 幸せ……なのかな。

 では、どんな幸せが?

 明確に、
「私は、こんな幸せを目指しています」
 と言える人はどれだけいるのだろう。

 いま、ふと思い浮かんだのですが、もしかしたら、「幸せを目指して」いるというよりは、将来への不安のほうが、大きいのかもしれませんね。

 だとしたら、尚更、焦って急いだら、不安は解消するどころか、いっそう増幅するように思います。

 そもそもゴールなんて存在しないのに、ゴールを目指して急ぎ、焦る。

 急がないと不幸になる、ということが証明されているわけではありません。

 急いでも、その結果、幸せが保証されるわけでもありません。

 だったら、どうして焦って先を急ぐのだろうかって、自分に問うてみたらどうだろう。

 カウンセリングで、常に焦っている人に「実感する」方法をレッスンしました。

 普段のその人は、お茶を飲んだら、
「ああ、おいしかった。さあ、仕事だ」
 とすぐに立とうとします。

 実感するレッスンをした後に、お茶を飲んだら、
「ああ、おいしい……。(ホッと安堵)」そして、身体の力が抜ける。
 安堵感が持続して、「ああ、おいしいなあ~」と味わう。

 その後で、その人が言った。
「幸せが、2倍になりますね」

 そうですね。
 これができれば、未来も「幸せが2倍になっている」。