お金持ちであり続けられる人の意識 1

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 講談社より『お金に愛される人、お金に嫌われる人』がされています。以前の本を加筆訂正しての文庫化です。
 改めて眼を通してみると、もっとこの点を詳しく書いたほうがよかったなあと思う箇所もあります。

「自分中心心理学」の視点からみたお金持ち体質のエッセンスは、その中にたくさん盛り込んでいると思います。

 けれども、まだ、その中から「自分中心独自」の考え方、実践の仕方を読み解き、納得していただくには、もっと説明が必要だと感じました。

 とりわけ、同書で言いたかったのは、「一攫千金」のお金持ちではなく、「継続的にお金持ちでありつづける」ことでした。

 たとえば、これからお金持ちになりたいと思っているあなたが、お金持ちになっているイメージを描くとしたら、どんな光景を思い描くでしょうか。

 YouTubeで、一万円札のお金が山のように積んである動画を観たことがありました。
 こんなイメージも悪くはありません。

 プールのある豪奢な家や、広大な敷地。贅沢な買い物、海外旅行。超一流ホテル。別荘。自家用ジェット機。
 こんな環境の中で生活をイメージするのも悪くありません。

 けれども、こんなイメージだけで、お金持ちになるという夢が、果たして実現するでしょうか。

 本でもネットでも、「お金持ちなるための情報」があふれています。
 迷惑メールは、お金持ちになるためにという誘い文句の迷惑メールも毎日送られてきます。

 けれども、言うまでもなく、そんな情報で、実際にお金持ちになっている人がどれほどいるでしょうか。

 億万長者なんて高望みはしない。でもせめて、「年収が1000万円でもあればなあ」と思う人は、少なくないと思います。

 年収ですから、「継続的に1000万円」ということです。

 年収数百万の人が、これから毎年、「1000万円稼がなければならない」というふうに考えたら、どうな気持ちなりますか?

「わああ、嬉しいなあ。私は、毎年、1000万円は確実に稼ぐことができるぞ」
 と、幸せな気分になるでしょうか。
 それとも、
「毎年、1000万円かあ〜。できるかなあ」
 などと、急に気分が萎んだりしないでしょうか。

 本音のところは、継続的に稼げないと思っているから、一気に、「一億円」というふうに思ったりしていませんか。      
 そういう人ほど、改めて、同書を読み直していただきたいものです。 (つづく)