「欲求があってもできない」という答えが返ってくる 2

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 明日いきなり、莫大な資産が転がり込んでいる。
 明日いきなり、この上もなく幸せになっている。
 一夜明けたら、仕事が成功している。

 そんな大きな夢をいきなり叶えることなんてできません。

「いいえ、私はそんな大きな夢を描いているわけではありません。家族が仲よくできて、心が通じ合って話し合えるパートナーがほしいだけなんです」

 いいえ、まさにそれは、大きな夢なのです。

 そんな夫婦、そんな家族をイメージすることはできます。
 イメージすれば、そのイメージによって引き起こされる気分もまた、夢見心地の気分でしょう。

 けれども、例えば、心が通じ合うためには、「私を感じる。相手を感じる」感度が高くなければできません。しかもその感度は、ポジティブな感度です。

 また、「話し合える」には、争わないで表現できる能力が必要です。

 大きく捉えても、この2つの能力やスキルが必要です。

 自分の心を閉ざしていたら、相手を感じることができません。
 その前に、自分の気持ちや欲求さえもわからないでしょう。
 相手を責めるような言い方をしてしまうような環境に育っていれば、すぐにポジティブな会話をするのは難しいでしょう。

 そんな大きな夢や願いではなくて、
 今、眠たい。
 今、食べたくない。
 今、水を飲みたい。

 こんな「いまの欲求」なのです。
 自分の大きな欲求を叶えてあげられる自分になるために、いまの気持ち、今の欲求を叶えてあげることが基本です。

 そうですね、きっと。
 >多分、同じ悩みを抱えた人にしかわからない様々なことが沢山ありますが
欲求があっても出来ない悔しさや孤独感も沢山あることをわかって頂きたかったです。様々な思いを実現出来たらどんなに幸せなんだろうというふうな、答えが返ってきます。 (おわり)