「もったいない」と見えることでも

 ありがたいことに、セミナーやカウンセリングを申し込まれる方々は、全国にわたっています。

 私のところでは、電話でもカウンセリングをやっていますし、電話での通信講座もやっていますので、わざわざ上京しなくても自分中心心理学を学ぶことができます。

 上京するためにかかる費用を、カウンセリングや通信講座に充てることも一つの方法です。

 それでも、わざわざ、遠くから、セミナーやカウンセリングを受けるために上京される方々も少なくありません。

 経費のことを考えれば、「もったいない」と思う人もいるのではないでしょうか。

 もちろん、考えた方はいろいろです。

 ただ、飽くまでも私の目を通した捉え方でしかありませんが、「節約」という点で言えば「もったいない」というふうに見えることであっても、自分を大事にするという点でいえば、それが有益な遣い方だと思えることもしばしばです。

 例えば、カウンセリングを受けた後やその前に、行きつけのお店に一人で行ってゆっくりと充実した時間を過ごすことを、上京するときのコースにしている人がいます。

 それは、自分だけの時間を確保する。
 自分だけの時間を大切にして、ゆっくりする時間を楽しみ味わう。
 という、自分を大事にするためのレッスンとも言えます。

 とりわけ女性は、家族のことを思うと、自分より家族を優先しがち
です。
 家族がいると、出掛けられない。家族がいると、家を空けることが悪いことのように感じるという女性は多いようです。
 出掛けるときはいつもの家事を万端整えてから出掛ける、という女性もいます。

 最初は、そうやって自分の時間をもつことにすら罪悪感を覚えていた人が、上京する度に、少しずつ、自分が自由であることを認められるようになっていきます。

「行動」は、心のあらわれです。
 心の変化も、行動にあらわれます。

 反対に、心を変えるために「行動する」。

 どんな気持ちで上京するか。
 上京するたびに、自分の心の変化を見届ける。
 あるいは、行動の変化を見届ける。
 こんなことを意識しながら上京するとしたら、上京することをレッスンとする、それだけで、自分を育て変えることができるのです。

 自分の心のために投資する。
 自分の成長や自由になるために投資する。

 物質ではないために、眼には見えないけれども、そんな投資で得られるものが「未来の種」となって新しいチャンスを生むのです。

 一見もったいないことのように思えたとしても、そんな未来のために「自分に投資する」というのは、非常に価値のあるお金の遣い方だと言えるでしょう。