予定変更する癖
予約をするとき、たびたびキャンセルする人がいます。
こんなことは、客商売している立場からすると、正直に言いづらい話です。
「客商売なんだから、客が都合で、何回キャンセルしても、どこが悪い。それに対応するのが仕事じゃないか」
と思う人もいるに違いありません。
たびたびキャンセルする人たちに対しては、私自身、自分も大事にしながら、やっています。
また、自分がうっかりミスする可能性もありますので、そんな自分を認めるためにも、そのときそのときに応じて、自分の気持ちを確認し自覚しながら柔軟にやっています。
ただ、今回のテーマは、私がキャンセルされることではありません。
テーマにしたいのは、「たびたびキャンセルしたり変更したりしてしまう人たちの意識」です。
自分の都合で、簡単にキャンセルしたりドタキャンしても平気な人は、相手を自販機のように捉えています。
それは、相手を感じられないからです。
自分の立場はわかるけれども、相手の立場がわからない(感じられない)。
そんな人は、恐らく、自分の育成環境で、たびたび約束を反故にされたり裏切られたりして、たくさん傷ついている人たちでしょう。
無意識のところで言うと、その行為が「仕返し」になっている場合も少なくありません。
「自分がされてきたんだから、自分が同じようにして、何が悪い」という訳です。
もっともそんな人たちにとって重要なのは、「意志が育っていない」ということです。
自分の決めたことに自信がもてずに、どこまでも迷ってしまう。
相手がいて、相手の言動にはすぐに反応し、相手をやり込めることには達者であっても、それは“真の強さ”ではありません。我の強さです。
けれども、我の強さは、他者と戦っている状態です。
他者と戦わなければならないと思っている人ほど、意志が育っていません。
あるいは、
自分にとって優先順位の高い人が割り込んでくると、約束していても、自分にとって優先順位の低い人を後回しにする。
実際には、そんな振る舞いをしてしまうから、「自分が相手に大事にされない」ということに気づいていません。
相手によって自分の決めたことが揺らぐ、相手に影響されるというふうに、逆に自分を大事にする方法を知らない人たちなのです。