怒りも我慢も毒に晒される
腹を立てながら戦闘モードになっている状態のときは、身体が緊張しています。
お腹に力が入っています。
血が、心臓と頭に集まります。
腹を立てて争っているときは、怒りと同時に恐怖を感じています。
そのために、副腎からは副腎髄質ホルモンであるアドレナリン やノルアドレナリンが分泌されます。
これらは猛毒だと言われています。
無意識に自分が絶えず腹をたてていることに気づかない人が少なくありません。
口調が怒り口調であれば、絶えずどこかで腹を立てていたり、不平不満を抱いているに違いありません。
我慢も、実は戦っている状態です。
どうして、我慢してしまうのでしょうか。
それは、多くの場合、人から傷つけられることを恐れているからではないでしょうか。
心の中で相手と戦いながら、傷つけられることを恐れている、という点でいえば、我慢している人も戦っていると言えるでしょう。
こんな状態を恒常的になれば、アドレナリン やノルアドレナリンも絶えず分泌されていて、心だけでなく、肉体にも損傷を与えていくのです。
怒鳴る人は、相手を傷つけているけれども、同時に自分も傷つけているのです。
我慢する人は、人を傷つけないかも知れないけれども、まるで自分を攻撃しているかのように、自分を傷つけているのです。
もっとも実際には、我慢している人も、気づかないところで他者を傷つけていることも少なくありません。
怒鳴っても我慢しても、先ずは、どちらも自分を傷つけているのだと、自覚できるだけでもいいことです。