捉え方の基本を心得ていますか
他者中心の人は、他者に対して、心よりも、思考で、
「どうして、あんなに非常識なんだ」
と腹を立てたり、
「あんなに無責任でいられるなんて、信じられない」
などと批判したりします。
関係性で言えば、それは、
「相手は、あなたを嫌っているからです」
というほかありません。
もちろん、そうやって批判したくなるとしたら、
「あなたも、相手を嫌っている」はずです。
これを前提としたら、自分を変えることができないのですから、ましてや、相手を変えることはできない、と知れるでしょう。
しかもそれは「関係性」から起こっていると考えれば、「自分が変わるしかない」と知れるでしょう。
改めて「捉え方の基本を心得ていますか」。
しっかりと、心に刻んでおいたほしいことの一つです。
それは、物事はすべて、「関係性で成り立って」いるということです。
他者中心の人たちの思考は、その思考の中に、この「関係性」が適応されることがありません。
「関係性」ということは、本でもしきりに言っているので、わかっている人たちも多いでしょう。
けれども、実際生活でそれを応用しているかというと、そうでもないようです。
例えば、子供が勉強しないとしたら、それは子供に怠け癖がついているからではありません。
しようとしないことを「怠け癖」と言うとしたら、そんな怠け癖は、親子との「関係性」でそうなっていったとのだと言えるでしょう。
決して子供が単独で、あるいは生来「怠け癖」があった、というわけではありません。
子供が勉強を嫌いになったのは、元々勉強嫌いだったわけではないのです。
例えば、親が四六時中子供を監視していて、子供の耳の側で、
「勉強しなさい。なに、まだやってないの。どうしてしないの」
などと小言を言い続けたり、子供の気持ちを無視して、無理矢理勉強させようとしていれば、子供が「勉強、大好き」となるわけがありません。
勉強を嫌いになったのは、親子でのその「関係性」から、嫌いになったのです。
自分と同じことを、相手がしています。
自分も、相手と同じことをしています。
自分を振り返れば、相手がどうして、そうなるかがわかるはずです。
これがまた、「関係性の真の原理」だとも言えるでしょう。
もちろん、自分を振り返るのは、自分を責めるためではありません。
自分にとって不都合なことが生じているとき、それを改善するために、しかもそれは、「もっと自分を心地よい環境に改善する」ために、という捉え方をしてほしいものです。
これを、
「当たり前のように、自分に根付かせる」ことが大事です。