四面楚歌の悲痛さは諸刃の剣 その1(読みたくない人は、読まないで)

一度記事アップしたものですが、「四面楚歌の悲痛さは諸刃の剣」
について、もう少し踏み込んで述べておきます。
未来の予測です。(3回にわたって連載します。)

これまでとは違う多分、異質で重い話ですので、読みたくない人は、
“絶対に”読まないでください。
知っていても知らなくても、現実は、等しくやってきますので、
やがて確認できるでしょう。
この前の選挙結果(2017年10月23日)で、
日本の未来ががどうなっていくか。
「まさにこうなっていく」と予測できていたので、今回も、
そうならないことを祈りつつ、予測として書いておきます。

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ある若い政治家は、一人で全国行脚しながら街頭演説を
しています。
かなりハードなスケジュールだと思います。
反発を感じている人もいるかもしれませんので、
Yさんとしておきましょう。

彼の、努力という言葉だけではとても言い足りない、
生死を賭した熱さに、心から頭が下がります。
彼の心はまっすぐで、心も公平な人だと思います。

彼の言っていることは至極真っ当で、彼のそんな一途さ、
ひたむきさ、必死さが、
全国の人たちの心に感動を生んでいるようです。

彼はいまのところひとりだけれども、
管理事務所から届くメールを読むと、
たくさんのボランティアの人たちが、
彼を支えているようなので、傍観者的な言い方になりますが、
ちょっと安心と希望を見出しています。

彼の心が変わらなければ、これからもずっと政治家で
居続けていてほしい人です。
ただ、今の必死さでは、体力も気力も耐えられるかが、
気に掛かります。

動画を見ていると、彼のそのひたむきさが、悲痛すぎて、
正視するに耐えられないほど、心が揺さぶられ、また、
胸がうずきます。

彼の言動を自分のことのように感じてしまうのは、
政治家の中での彼の四面楚歌的な立場を、
私自身も経験的に知っているからだと自覚しています。

私は、幾度となく経験している四面楚歌の状態の中から、
たくさんの叡智を得ました。

彼もまた、結果がどうであれ、いまの状況の中から、
精神的に得るものがたくさんあるでしょう。

その悲痛さの中には、虐げられている者の哀しみがあります。
不当なこと、理不尽なことを受けている者の憤怒と呻吟するよう
な痛みがあります。

それは、虐げている者への呪わしい感情であるかもしれません。
けれども、そんな呪わしさを大勢に向けて叫ぶとしたら、それは、
虐げている者への強いネガティブな感情だけでなく、
それを看過している者たちへの憤りであり、また、
ある種の挑発でもあると思うのです。

映画の世界では、「アベンジャーズ」のように、英雄たちが、
人類を守ります。
世界の終わりが近づいても、普通の人々は、
戦いを英雄たちに任せて、逃げ惑うばかりです。

実は、こんな社会になったのは、悪人だけのせいではありません。
世の中は、すべて「バランス」です。
あるいは、「関係性」です。
独立してそれが起こっているわけではありません。

「関係性」で言えば、悪人が栄えるのは、
悪人を栄えさせる人々がいるからです。

悲痛さの中には、こんな思いが潜んでいます。

私自身も20年も前に、ヒトラーの例を用いて「関係性」のことを
本に書いたことがありました。
実際には、それが現実のものとして進んでいるのは非常に
残念ですが、すべて、物事は、
自分とは関係なく一方的に展開しているわけではありません。

けれども、そうであれば、この「関係性」という点に
救いがあります。

こんな状況が起こっているのが「関係性」であるならば、
その関係性を変えるには、自分自身が、変えればいい、
と言えるからです。

一人一人が、ほんのちょっと強く賢くなればいい。

ただ一人の英雄の力よりも、10000人の「小さな力」のほうが、
遙かに強大です。

大きな壁に挑むことはありません。
それぞれが、「12600万分の1」の力を、
ほんのちょっと発揮できればいいのです。