天才をつくるには

ある会員さんが教えてくださったのですが、
20年前に読んだ宗教哲学者の内容の一つに、
『天才を作るには12才まで決して勉強させてはいけません。』
とあったそうです。

この「勉強」というのが、
今の学校教育のようなやり方の勉強であるなら、
確かに天才は生まれにくいでしょうね。
強制的に勉強を押しつけたり、
子供を否定したりしながら勉強をさせて、
子供が勉強に拒否反応を示すようになったら、
むしろ、逆効果でしょう。

セミナーを受講された会員さんたちには周知の話ですが、
天才(もどき)を作るのは、非常に難しい、
というわけでもありません。

それは、例えば、ピアノをやるのはどれだけでもやっていい。
後はすべて禁止にする。

というような状態をつくる。
イメージで言うと、円をあって、その一カ所だけ、
逃げ道をつくってあげる・・・。
割腹自殺をした天才作家さんが、典型ですね。

でも、絶対、まねはしないでください。
いびつな天才になりやすいので、数奇な人生を送る確率が、
とても高くなるからです。
そのいびつさは、ほめちぎったり、
「褒美と罰」式だったり、叱咤激励式だったり、
支配的、拒否的、批判的だったりと、やり方に応じて、
そのいびつさも異なってくるでしょうが。

では、「好きなこと」をやり続ければ、
幸せな天才になれるかというと、そうとも限らないでしょう。

幸せな天才は、それを自分がすることを、
「心から罪悪感なしに、楽しむことができるかどうか」。

オタクと呼ばれる人たち、あるいはオタクを自認している人たち、
どうせそれに夢中になるなら、
「それをすることを、自分自身が、
心から、罪悪感なしに、自分を責めることなし」
ことです。

自分中心心理学を学ぶために、
20年も通っている方々がいらっしゃいます。

それは、すでに、心理を学ぶのが趣味になっているからです。

自分がやっていることを、自分が「認める、認めない」で、
雲泥の差がつくほどの結果となるでしょう。
自覚して、それを認めるというのは、重要な要素なのです。

自分が自覚してそれを認めつつ、10年もやっていれば、誰でも、
天才になれないとしても、その道の「プロ」になれるでしょう。