支配と依存心 (2)

        
(返信)

恐らく、ほとんどの人が、信号無視も、無断駐車といった、
犯罪とはいえない類のことはしていると思います。
ゴミをちょっと、道路に捨てる。ゴミ分別を、
100パーセントきっちりとは分別しない、
ということもあります。

平気で、自覚なく、あるいは罪悪感なしに、それをしている、
かも知れません。
瞬間、罪悪感を覚えたとしても、
すぐに忘れてしまう、かも知れません。

相談者のWさんは、それを気にしています。
実は、こちらのほうが、Wさんにとって重要です。

気にするというのは、そこに罪悪感を覚えているからでしょう。

あるいは、自覚して、それを意図的にしているかも知れません。

実は、こんな行為にも、無意識の視点からすると
「別の目的」があります。

それは、そんなマイナス行為で、
「社会や人に関わりたい」という欲求です。

「関わりたい」の中には、
「反発するという行為で社会にかかわる」も含まれます。
マイナスの行為で社会に関わるということです。

なぜ、そうしてしまうのか。

それは、普段から、自分の中に、我慢していることがある、
ということでしょう。
それに対する不満や怒りが、
信号無視や無断駐車となっている可能性があります。

自分のために、主張できない。主張するのが恐い。
行動するのが恐い。といった、我慢してしまう姿が、
そこに隠れているのです。

それでも、やっぱり、その人が、それをするのは自由です。

心から、そうしてしまう自分を認めましょう。

信号無視や無断駐車をしてしまうことを、
しながら「気にする」のは、罪悪感があるからです。

罪悪感を覚えながらも、そうしてしまうのは、
他に理由があるからです。

そんな自分の背景を理解して、そうするのも「自由」だと、
認めることで、
きっと、心に、何らかの変化があらわれるのではないでしょうか。

「えっ、そんな無責任なことを言っていいんですか」
再び、そんな声も聞こえてきそうですが。                つづく