カテゴリ:愛

幸せになるスキルを知らない   

「自分中心のレッスンのおかげで、
ずいぶんと楽に過ごせるようになったし、職場の人間関係も、
ラクに対処できるようになりました」
という言葉をいただくと同時に、その反対の意見も聞かれます。

それは、これまで目を塞いできたことが、
見えるようになったことの、一現象ということができるでしょう。

例えば、ある人は、
「これまでの生活は、すべきことに追われて一日が終わるので、
自分の心を感じる暇がなかった。
自分が寂しいと感じているなんて、考えてもみなかった」
と言います。

「自分のこれまでの夫婦の関係が見えてきて、
ここに寂しさがあったのだと気づいた」
という人もいます。
「心が麻痺していたので、自分が味気ない人生を送っていたなんて、
考えてみることすらなかった」
と。

本当は、無意識は、知っています。

知っているからこそ、そんな自分と直面したくなくて、
目を塞ごうとします。
直面したくないからこそ、「毎日の仕事を忙しくする」ことや、
本来悩む必要がないことに心を砕いて、そんな忙しさの中に
自分を埋没させようとします。

そうすることで、「自分の寂しさ」や「愛を感じない空疎さ」を
感じないですむからです。

絶えず人と争っている、ということも、同様です。
争っていれば、愛がなくても、
それを生きる理由とすることができます。
それを生きる目的とすることができます。

「自分中心」になっていくと、諸々の日常生活の忙しさや、
人間関係の煩わしさから、かなり解放されます。

そして、目覚めます。

しかし、目覚めると、自分のこれまでやってきたことが、
ただ機械的に何も考えず、
何も感じないで生きてきた自分に“気づき”ます。

気づくというよりは、“実感する”のです。

もちろんこれは「大きな成長」です。

精神的には、動物レベルから「人間レベル」
に進化したと言えるほどの成長です。

けれども、ネガティブな生き方から解放されていくと、
自分の中に、ポジティブな生き方が育っていなかったことにも
気づきます。

ですから、「忙しさ」や「悩み」や「戦うこと」から
本当に意味で解放されていくには、「ポジティブな生き方のスキル」
を身につけて、自分に対しても他者に対しても「愛を感じる」経験
とその分量を増やして行く必要があります。

そこから、本当の「ポジティブな生き方」が始まるのです。

イメージでは「幸せになる」ことや「満足する」人生を
思い描くことは簡単です。

けれども現実の生活の中では、不幸やめたとしてもすぐに
幸せになるわけではなく、実際には、幸せになることも、
レッスンなしには難しいのです。