丸投げしたくなるほど、依存性が強いのは

「依存してはいけない」と思い込んではいないでしょうか。

繰り返しになりますが、自立というのは、
「依存しない」「甘えない」という意味ではありません。

むしろ、「依存したり、甘えたりする」ことは大事なことです。

むしろ「依存してはいけない」「甘えてはいけない」
と思っている人ほど、結果として、他者に迷惑をかけたり、
甘えっぱなしになってしまったりするでしょう。

自立することを、「我慢して、ひとりでしなければならない」
と思っている人たちは、自分ができないことでも、
自分でやろうとします。

自分が「できない」ことを、認めることができません。

自分が「できない」と自覚していても、それを隠そうとします。

勝ち負けを争っている人にとって、「できない」
と認めることは、「負けた」ということになるでしょう。

「できない」と言うと、自分が「能力がない」
と思われるのではないかということを、恐れてもいます。

ということは、すでに自分自身が「できない私は、劣っている」
と思っているのです。

けれども、自分が無意識のところで
「できない私は、劣っている」と信じてしまえば、実際に、
無意識の力で「できない」ことが実現するでしょう。

だから、結局は、投げ出してしまう可能性が高くなります。

「甘えてはいけない。依存してはいけない」
と思っている人ほど、自分の役割を丸投げしたり、途中で挫折して、
すべてを放り出してしまう、という結果になりがちなのです。

「依存した気持ち」「甘えたい気持ち」を認め、
それを満たしてあげることは、とても大事なことなのです。

ただし、最後になって、丸投げするような
依存の仕方をしないためには、
「ここのところができないので、助けてください」
「これが難しいので、協力できないでしょうか」
と、自分の言葉で能動的に相手に働きかけられるかどうか。

これができれば「甘えたい、依存したい」が満たされるでしょう。

これを一般的には「助け合う。協力し合う」と呼んでいるでしょう。