「自覚のない」復讐劇  Mさん

10年以上前に、私は、飲み屋で、
そこの常連さんに、こんなことを
言われました。

「M君は、協調性がないんだよ!!」

その時、私は、何も言うことが
できませんでした。

そして、時は、流れて、今日、
私は、気づいたことがありました。

それは、「自覚のない」復讐劇を
していたことです。

気づいたら、最近、出会った人のことを
思い浮かべて、こんなことを言っていました。

「お前は、感情がないんだよ!!」

私は、「はっ!!」としました。

この口調が冒頭の、私が言われた、
飲み屋での一言と一緒だったのでした。

「そうだったのか」

私は、気づけて、よかったと
思いました。

ここで、気づかずに、相手に
復讐をしていたら、また、
仕返し合戦になる所でした。

しかし、私は、自分に焦点を当てて、
当時、それを言われた時に、どんな
気持ちがしたのかを改めて、自分に
問いかけました。

すると、私は、自分が「傷ついた」
ということがわかりました。

あの時、私は、自分を守ることが
できませんでしたが、今になって
考えてみると、周りの人に対して、
私なりに、仲良くやっていたと
思ったので、それをその人に伝える
つもりで、セリフにして、一人で、
呟いてみました。

すると、その時のことに
囚われなくなっている
自分に気づきました。

第一の感情で、想いを
表現したからですね。

その時、傷ついた感情が
解放されたのでした。

こうして、私は、無自覚な復讐劇から、
一つ、足を洗うことができたのでした。

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