結局は、酸/アルカリバランス説 なのか?

(中村クリニックのブログより)
(コロナウィルスに関しては、)結論、何もするべきじゃなかった。コロナで騒いでいた2020年は、近年まれに見る平和な年だった。ワクチンが要らなかったのはもちろんだけど、マスクも消毒も外出自粛も必要なかった。

でも、「コロナはただの風邪」という意見はちょっと違うとも思う。実際に重症化したコロナ患者を数名診たことがあるから、「単なる風邪だよ」とはとても言えない。じゃあ何なのか、と聞かれても、明確な答えはないのだけれど。

ただ、ヒントは100年前にあると思う。
スペイン風邪の患者に最も効いた治療は何かというと、、、

(それは)日光浴です。病室に閉じこもらないで、外に出て、日を浴びる。無料で、無尽蔵で、これほど体にいいものはない。どんな薬よりも「薬」なんだ。

第一次世界大戦は総力戦で、この戦争の「おかげ」とはあまり言いたくないけれども、戦争を通じて、学問や産業技術が猛烈に発達した。
スペイン風邪が流行った影響で、風邪とは何か、ということについての科学的考察も大いに深まった。

100年ぐらい前(1928年)に書かれた論文だけど、読んでみて腰を抜かした。
内容を説明する前に、時代背景に触れておくと、1928年といえば、戦争は終わっていたけれども、まだその余韻が残っている時代で、人々は猛威を振るったスペイン風邪の記憶を生々しく覚えていた。医学者らは、風邪にかかるとはどういうことか、また、流行はどのようにして起こるのか、究明しようと懸命だった。ここには、「あの悲劇を再び繰り返してはいけない」という崇高な理念とともに、正直なところ、「感染症のメカニズムを解明すれば、生物兵器の開発競争で優位に立てる」という野心もあった。ともかく、100年前の学者は、単なる風邪(common cold)の本質に迫ろうと必死だったわけです。
その結論が、これです。

『風邪は感染性ではない』
実験で、何度も風邪を再現しようとしたものの、ことごとく失敗した。風邪をひいている人の分泌物を、健常者にいろんな方法で投与した(鼻腔に塗ったり飲ませたり)が、一人たりともかからなかった。
なるほど確かに、風邪が家族や職場で流行することはある。しかしそうした事例をいくら集めたところで、感染性の証明にはならない。風邪の流行は、結局のところ、家庭や職場という同じ環境に身を置いていたことによる。衛生や食事など、何らかの環境因子が、代謝を変化させ、体液の性質に影響を与えた。これが風邪である。

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風邪とは何かが分かれば、ヒトを風邪にかからせることもできるし、あるいは逆に、風邪を治すこともできる。
「今なら私は、風邪のあらゆる症状を再現することができる。鼻風邪程度の軽いものから、インフルエンザまで。体液の酸/アルカリのバランスが、アシドーシス(酸性)に偏れば、風邪症状が出現する。これにはアンモニアと塩化カルシウムを使う。どの程度ひどい風邪にするかは、どの程度のアシドーシスにするかで決まる。アシドーシスがひどければ、インフルエンザの症状を再現できるし、逆に症状を消すには、重炭酸ナトリウムを経口か経肛門で投与するといい」

【結論】風邪およびその後遺症(鼻炎、咽頭炎、喉頭炎、気管支炎、インフルエンザ、肺炎)は感染症ではなく、アルカリバランスの乱れである(酸/アルカリ平衡)。乱れが大きければ大きいほど、症状はひどくなる。
バランスを乱す原因は、貧相な食事、運動不足、疲労、便秘、体内の何らかの感染症である。逆に、風邪を防ぐには、アルカリバランスを保つもの、すなわち、適切な食事、運動、重炭酸ナトリウムやアルカリ水の適切な使用が挙げられる。重炭酸ナトリウムを投与する際には、少量のカルシジン(ヨードとカルシウム)を使うのもよい。

ツイッター界隈で重曹を賞賛している人がいるけれども、ちゃんと理があったわけです。
今の医学では、「風邪はウイルスによって起こる」ということになっているけれども、上記の論文の考え方でいけば、そうではない。なんといっても、酸アルカリバランスの調整次第で、風邪を「再現」したり、重症化させたり、あるいは治したりできるのだから。「風邪の治し方を発明すればノーベル賞もの」って誰かが言ってたけど、すでに100年前からあるっていう(笑)
「じゃ今流行ってるコロナの感染爆発は何なんだ」ということになるけれども、上記の『酸アルカリバランス説』で感染症のすべての説明がつくとは思わない。
たとえば、シェディングという現象。たくさんの患者を見てきて、これは確かに存在する。
説明すると長いので、僕の思うところを端的に言うと、「接種者の体内にあるスパイクタンパクやmRNA(の断片)がエクソソームとして排出されて、それが周囲に悪影響を与えている」と考えている。
「エクソソーム=ウイルスのようなもの」だと考えれば、別に「ウイルスなんて存在しない!」と意気込む必要はない。

ー略ー 臨床医の僕としては、患者の治癒がすべてなんですね。
そういう意味で、酸/アルカリバランス説はすごく使える考え方だと思いました。
https://note.com/nakamuraclinic/n/n8732477482e2
中村クリニックブログより