待っていてもお金持ちにはならない
イメージすれば、うまくいくと思い込んでいる人から、
「お金持ちになることを気持ちよくイメージすれば、お金持ちになるんですよね」
と、尋ねられました。
「簡単に言うと、無意識に、自分の中に恐れがあったり罪悪感があれば、自分がどんなにお金持ちになりたいと思っていても、ならないでしょう」
こんな答え方をすると、
「私は、我慢していないし、ちゃんと主張もできているので、恐れていることはありません」
と答えました。
「けれども、なかなかお金が入ってこないんです」
「どういった生活をされているんですか」
と尋ねると、会社員ですという答えが返ってきました。
会社員であることを、続けていってお金持ちになるには、どういう方法があるでしょうか。
・宝くじに当たる。
・遺産が転がりこんでくる。
・何らかに対する「棚ぼた」的な補償金が入る。
・会社員をやめて、もっと給料の高い会社に就職する。
・会社勤めをやめて、起業する。
・仕事以外でやっていることが、次第にお金を産みはじめる。
それらが、当面可能性がないとしたら、
「会社に賃上げを要求する」
という方法しかありません。
どんなにプラスをイメージしたからといって、自分がまったく行動せずに待っているだけで、お金持ちになることはできないでしょう。
仮に棚ぼた的にお金が転がり込んできても、自分の中に恐怖や罪悪感があれば、その分だけ、お金を無くすことになるでしょう。
すばらしい夢を描いているだけで、自分の望むものがやってくるわけではありません。
実生活のさまざまな場面で対処できる能力がなければ、形になるのは、感情レベルで実感している「恐れ」のほうです。
問題解決であれ、願望達成であれ、実際場面での対処能力がなければ、ただ夢や理想を描いて、それを抱きつつ、現実には「何も変わらない」と後悔したり、自分を責めるだけになってしまうでしょう。
頭で考えるだけ、頭でイメージするだけで、自分の望む状況をつくることはできません。
これまで、どんなに望んでも、それが実現しない、という人は、それらの願望の奥に「恐れや罪悪感」が潜んでいます。
そんな「恐れや罪悪感」を、思考やイメージで取り払うことはできません。
なぜなら、恐れを手放せるのは、自分が実際に行動して「できる!」と確信したときだからです。
先の例で言えば、「いまできること」として、賃上げの交渉をしてみるという行動が、お金持ちになる第一歩となると言えるでしょう。
頭で考えれば平気できるような気がしたり、イメージではできるような感じがしていても、「いざ、実際に向き合って、言う」となると、けっこう恐れが出てくるものです。
結果よりも、そうやって少しずつ、自分の中にある恐れや罪悪感を減らすために行動することは、何よりも大切です。
実際の生活の場で感じる諸々の恐れや罪悪感を少しずつ減らしていくにつれて、願望を達成できる確率が高くなっていくのです。