嫉妬してしまう 1
ここ数日、嫉妬の話が多く、メール相談でもきています。
嫉妬心は、抑えようとすればするほど、エスカレートしていきます。
ですから、まずは「嫉妬心は在るものだ」として受け入れましょう。
嫉妬心に苦しむ人は、その苦しさのあまり、無意識に、自分の中にある嫉妬心をすべて消してしまいたい、抹殺してしまいたいと思うほどの強烈さで毛嫌いします。
無意識にそう願って、自分の嫉妬心に抵抗し悪戦苦闘するから、いっそうつらくなるのです。
心から、こう思ってください。
「嫉妬心を完全に消去することはできません」
嫉妬心は、あって当たり前、です。
それを前提とすると、ちょっとラクになるはずです。
「なあんだ、嫉妬するのは、当たり前かあ」
です。
そのためにも、自分が「いま嫉妬している」、その感情に気づく必要があります。
そして実際に、嫉妬している自分に気づいたとき、
「ああ、そうだなあ。いま、嫉妬してるなあ。嫉妬するのも無理ないか。嫉妬するのは当たり前だよ」
といった言葉で、自分のその感情を認めましょう。
認めるというのは、自分自身のそんなマイナス感情を認めるということです。
認めると、(少しかも知れませんが)落ち着きます。
それは、「私の感情を愛してあげている」ことになるからです。
嫉妬心も、自分の肉体の中にある機能の一つです。
嫉妬のようなマイナス感情であっても、それは「私に備わっている持ち物」です。
だから、そんな「私のマイナス感情」をも“愛してあげましょう”。
自分の中にある感情を認めると落ち着くのは、そんな自分を、あなたが愛してあげたからなのです。
100パーセント落ち着くわけではないにしても、その中に、自分を認める満足感があるのを感じることができるはずです。
認めれば、「もっとできるようになろう」と努力したくなります。
認めないと、嫉妬心を燃やしたままです。
嫉妬している状態で、何もしないでいることが、嫉妬をエスカレートさせる、もっとも好ましくないパターンです。
物理的に、嫉妬の対象物から離れることも、一策です。
例えば、嫉妬心の強い人がお笑い芸人になりたいと思っているとしたら、テレビを観るたびに、嫉妬心に駆られる時間が多くなります。
だったら、テレビを観る量を減らす、というふうに。
嫉妬する対象が親友だったりするときは、その人にとっては密着し過ぎですから、付き合い方の量を減らすなどして、距離を置くというのもいいでしょう。
こんな親友の場合、自分が嫉妬するだけでなく、相手のほうも「あなたにライバル意識を抱いて」いて、お互いに、嫉妬心を煽っているものです。
相手がそうさせていることにも気づきましょう。
あなたは気づかないかも知れませんが、相手もあなたにライバル意識を抱いていて、あなたの気持ちを煽っているのです。
こんな「関係性」にも目を向けてみましょう。
その感情は、自分のせいだけではない、と気づくのではないでしょうか。 (つづく)